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支店長会議総裁開会挨拶要旨(2007年7月)
2007年7月6日
日本銀行
- (1)わが国の景気は、緩やかに拡大している。海外経済の拡大が続く中で、輸出は増加を続けている。また、企業収益が高水準で推移する中、設備投資も引き続き増加している。雇用者所得は緩やかな増加を続けており、そのもとで個人消費は底堅く推移している。先行きについても、生産・所得・支出の好循環のメカニズムが維持されるもとで、息の長い成長が続く可能性が高い。
- (2)物価面では、国内企業物価は、国際商品市況高などを背景に、3か月前対比でみて、目先、上昇を続けるとみられる。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、目先、原油価格反落の影響が残ることなどからゼロ%近傍で推移するとみられるが、より長い目でみると、マクロ的な需給ギャップが需要超過方向で推移していく中、プラス基調を続けていくと予想される。
- (3)日本銀行は、経済・物価情勢を丹念に点検しながら、金融政策を適切に運営することを通じて、物価安定のもとでの持続的成長の実現に引き続き貢献していく所存である。
- (4)わが国金融システムが全体として安定性を増しているもとで、金融機関には、それぞれの経営戦略を明確化し、付加価値の高い金融サービスを提供していくことが求められている。その際には、各金融機関がリスク・リターンを一層適切に把握するなど、リスク管理や経営管理の一段の高度化を図っていくことが重要である。
以上